留置場生活5日目、この日の朝はとても悲しい気持ちになった。自分がみじめで情けない気持ちに心が潰されそうになった。留置場に入ってから一度も泣いたことがなかったけど初めて涙を流した。
この日は弁護士が接見に来てくれるという話だった。僕は弁護士をお願いするお金がなかったので、国選弁護制度を利用して弁護士に来てもらうことになった。
担当さん(留置場の警察官)に呼ばれ、面会室に入る。小柄なスーツを着た人が挨拶してくれた。面会室はテレビで見るようなイメージで話をするところに穴がぽつぽつと空いている感じだった。
ただでさえ、声が聞こえにくいのに弁護士の声が小さいので余計に聞こえにくく、少しはこちらに配慮してくれたらいいのに。と留置場生活の辛さからイライラした気持ちになったけれど、僕の見方をしてくれるのはこの弁護士しかいないと思い、ぐっとこらえた。
弁護士との接見
弁護士には事件をありのまま伝えました。
- 過去に窃盗での逮捕歴があること
- ストレスに負け窃盗をしてしまったこと
- バレて逃げようとして怪我をさせてしまったこと
僕はこの時まで親への連絡をしていませんでした。親に迷惑をかけてしまうのが嫌だったからです。
弁護士からは次のようなことを言われました。
- 親には何があっても連絡する方が良い
- 納得ができない調書には署名をしないように
- 中で起きたことはできるだけ多くノートに書くように
- 必要なものがあれば差し入れる
- 起訴されるまでに示談を取るように動く
親に連絡をすることには正直ためらいがありましたが、できるだけ早く外に出るめには身元引受人が必要だということでした。
起訴される前に示談をする
僕は強盗致傷として逮捕されてしまったので、示談をしたとしても前科はおそらくつくということでした。ただし、被害弁償をしたかどうかで執行猶予をもらいやすくなるということだったので、親に申し訳ないけれどお願いする方向でお願いしました。
留置場の中にいる人にとって被害者と示談をすることはできません。だからこそ、外で中の人のために動いてくれる存在が非常に大切です。
何も接点のない僕の弁護を引き受けてくれて積極的に動いてくれた弁護士先生には頭があがりません。
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